植毛のショックロスが心配なら原因と対策を知ることが大事

植毛のショックロスが心配なら原因と対策を知ることが大事

植毛後に起こる現象にショックロスというものがあります。ショックロスとは植毛をした部位の髪の毛が抜けてしまい、現状より薄毛が悪化してしまうことを指します。

 

植毛の副作用として多くの方が気にしているショックロスですが、リスクを少なくする方法があるので紹介します。

 

それほど心配のないショックロス

植毛後の気になるショックロスへの対処法

 

せっかく植毛したのに抜け毛が増えて焦ってしまうのですが、再び髪の毛が生えてくるので安心してください。

 

気にしすぎてストレスをかけてしまうことの方が、髪には良くありません。

 

ショックロスとは、植毛した毛の一時的な脱毛、永久的な脱毛を指しています。

 

一時的な脱毛は植毛後に誰にでも起きるので問題ありませんが、永久脱毛になってしまうと定着しなかった事になり、自分の毛を無駄にしてしまったことになります。

ショックロスになりやすい方

植毛後に抜け毛の症状が現れるショックロスですが、症状が出やすいパターンが2通りあるので紹介します。

 

女性

性別によりショックロスの起こりやすさに変化が出ていることが分かっています。なぜ女性の方が男性よりもショックロスの確率が高いのかはまだ明らかではありません。

 

男性の方が髪の毛が太いです。女性の毛は基本的に細いのでちょっとした刺激にも弱く、定着率が低くなるとも言われていますが真実はわかりません。

 

抜け毛の量が急に増えている方

植毛直前から急激に抜け毛が増えている方は、ショックロスがおきやすいとの報告もあります。

 

頭皮に何らかの影響が出ている可能性があります。薄毛の原因が、男性型脱毛症(AGA)だけではないケースも考えなければなりません、頭皮にかゆみが出たり、炎症が出たりしていないかを確かめてください。

 

頭皮に何かあれば、せっかく植毛したとしても毛が定着しない可能性もあるので、まずは頭皮環境を整えたうえで植毛を実施しましょう。

ショックロスが起こる3つ原因

  • 植毛時の頭皮への麻酔による影響
  • 植毛により新しい毛が植えられることで周りの毛の血流不足が起こる
  • かさぶたなどができることによる頭皮の負担

 

以下に詳しくそれぞれを解説します。

 

麻酔による影響

麻酔などに毛根が影響を受けて毛が抜けてしまう、といった原因が考えられます。頭部麻酔は手術のためにどうしても必要です。

 

血流不足による脱毛

今まで血流を独占していた既存の毛も、新しい毛ができることでそちらに栄養が送られてしまうので、もともとあった毛が弱ってしまうことも報告されています。

 

かさぶたによる影響

植毛をすると避けられないのが植毛部位にできるかさぶたです。皮膚にかさぶたができると、その部分に負担が集中してしまうことがあります。結果として頭皮の炎症などが起こり、髪の毛が抜けてしまうこともあるのです。

ショックロスを防ぐための対処法

対処は限られますが、かさぶたと血流に関しては対応できます。なるべく頭皮を刺激にさらさないようにして、かさぶた付近に負担をかけないでください。

 

費用はかかりますが血流改善にミノキシジルも効果的です。

 

しばらくすれば普通に髪の毛が生えてくるので、少しの間だけ我慢をしてください。数ヶ月かかりますが、それほど心配せずにその期間が過ぎ去るのを待ちましょう。

 

植毛をするクリニックにショックロスの説明を詳しく聞いてください。そのクリニックでのショックロスについての症例などを教えてもらっておくのも良いでしょう。

 

植毛クリニック選びや植毛法からショックロスを防ぐ

 

植毛する時のスリットにはなるべく小さい器具を使ってもらうとショックロスの症状を抑えることができます。

 

スリットとは、植毛する部分にメスをきりこむ事を指しています。そのスリットに対して、後頭部などから採取した髪の毛を受け付けるわけですが、スリットを大きくしすぎるとショックロスが多くなると指摘されています。

 

スリットはドクターの技術力も左右するので、上手なドクターのいる植毛クリニックを選ぶ事もショックロスを防ぐことにつながりますよ。

 

パンチ式植毛は危険性が高い

スリットと同じような理由になりますが、パンチ式の場合、採取した髪の毛をそのまま移植することになります。植毛部位周辺の組織を傷つけてしまう可能性が高いので、パンチ式の植毛はショックロスの可能性が高くお勧めできません。

 

※最近では、技術も向上しパンチ式植毛でも一定の定着率が実現できるようになりました。

 

麻酔の量と範囲について

植毛手術には、痛みがつきものなので必ず麻酔を使って行われます。その麻酔の濃度や範囲によっても、ショックロスの影響が大きく出てしまう可能性があります。必要最低限の麻酔で対応した方がリスクは少ないとされており、麻酔技術の高い植毛クリニック選びが重要です。

 

植毛の密度を高くし過ぎない事

ショックロスの可能性を高める植毛法として、高密度によるものがあります。あまりに密度を高め過ぎてしまうと、頭皮の血流をそれぞれの毛が活用しきれない可能性があるのです。

 

地肌が見えないように高密度で植毛したいと思うかもしれませんが、髪の毛は血によって栄養が送られているので、一般的な髪の毛の密度で植毛すべきです。

 

密度によるショックロスは、まだ研究段階で正確な情報は出されていません。しかし、スリットを入れる間隔などの問題もあり、なるべく密度を高め過ぎない方が良いというのが専門家の共通見解です。

プロペシアにはショックロスを防ぐ効果はあるのか

男性ホルモンの働きを抑制する発毛剤(医薬品)である“プロペシア”には、ショックロスを防ぐ効果があるのではないか、と思っている方も少なくありません。

 

男性しか利用できない医薬品ですが、ショックロスには一定の効果があるとされています。

 

植毛した部位以外の髪の毛にも影響を与えるのがプロペシアなので、植毛をしたからと言って服用を辞めるのではなく、長期的に続けましょう。

 

残存している髪の毛を守ることにもつながり、2回目や3回目の植毛をしないで済むような事まで期待できますよ。結果的に、植毛に関する費用を抑えることにもつながるのです。

 

プロペシアは1回服用したからと言って、効果が長期的に続くわけではありません。効果を維持し続けるためには、服用を続ける必要があります。途中でストップしてしまえば、プロペシアによって生えていた髪の毛も、抜け落ちてしまうのです。

 

国内の医療機関であれば1錠当たり250円が目安で、海外のジェネリック医薬品の場合は1錠当たり数十円で購入可能です。