植毛手術自体は難しいものではありません。側頭部や後頭部などから髪の毛を採取して、薄くなった部位に植えるだけです。単純なものなので、基本的に季節に手術の成功・失敗が左右されることはありません。
しかし非常にデリケートな部位に施術を受けるわけです。より手術が成功しやすいタイミングが知りたい、という気持は良くわかります。
どの季節に行ったら、植毛した毛の定着率が最も高くなるのか知りたい、という方もいるでしょう。傷跡の修復が最も早くなる時期を知りたい、という方もいるかもしれません。
こちらでは植毛とタイミングについて徹底解説します。夏に受けるべきなのでしょうか?冬に受けるべきでしょうか?それとも春や秋がおすすめなのでしょうか?
植毛に関してはかなりの歴史があります。もう数十年に渡って行われているのです。症例数もかなりの数にのぼります。
たくさんの症例があるわけですが、実はどの季節に行ったとしても定着率に大きな差は認められていません。
多くの方が心配なのは夏ですよね。夏場となると、頭皮も蒸れやすくなってしまうわけです。汗も頭にいっぱいかくので頭皮環境が悪化する方も多いでしょう。そんな夏であったとしても、定着率が悪くなる、との報告はありません。
冬も気になる方は多いのではありませんか?冬といえば皮膚も乾燥します。乾燥肌によって頭皮環境が悪化したり、冬は結構が悪くなることにより定着率が悪くなる、ということを考える方も多いのです。そんな冬についても定着率が悪くなった、との報告はありません。
よってどの季節に植毛の施術を受けたとしても、何の問題もありません。季節的なタイミングについては特に考える必要はない、ということなのです。
夏は頭皮に汗をかくので蒸れます。ちょっとした蒸れであれば何の問題もありません。しかし大きな問題があるのが、敏感肌の方です。
ちょっとした蒸れで頭皮にニキビが出来てしまったり炎症ができてしまったりする方は、夏場の植毛は避けたほうが良いかもしれません。敏感肌の方もちょっとした刺激で皮膚に問題が起きてしまうので、夏場は避けたほうが無難です。
植毛手術後数日間は頭部に包帯を巻いたりガーゼを当てたりすることになります。その影響で頭部が蒸れやすくなるのです。蒸れると金が繁殖して頭皮ニキビが発生する恐れもあるので、ニキビ肌の方も十分に注意してください。
植毛のダウンタイムは1週間程度です。ダウンタイムとは美容整形の用語であり、施術を受けてから回復するまでの期間のことを指しています。
植毛に関しては、施術で受けた傷が安定するまでには1週間程度かかる、ということなのです。
行動も制限されます。植毛の手術を受けた後は、しばらく激しい運動は出来ません。頭部に強い刺激を与えるのも厳禁なのです。せめてダウンタイムの1週間程度は安静に過ごすのがおすすめです。
安静に、といっても仕事があればそうもいきません。建設業であれば、ヘルメットをかぶることもあるでしょう。サラリーマンであったとしても、営業であれば紫外線に頭皮を晒してしまうことにもなるわけです。毎日の満員電車での通勤・退勤も大きな負担になるかもしれませんよね。
難しいかもしれませんが、出来るのであれば1週間程度の有給が取れる条件の時に植毛の施術を受けましょう。大型連休中に施術を受ける、ということもおすすめです。
上記の期間であれば、安静にできる時間がより長くなるわけです。頭皮に与える刺激も少なくなり、定着率が悪くなるようなことも避けられます。
「大型連休中に植毛クリニックはやっていないのでは?」と思っている方も多いでしょう。しかし植毛クリニックを利用するのはどういった層でしょうか?あなたと同じように社会人の男性なのです。
植毛クリニックの中には土曜日や日曜日、そして祝日対応しているところも少なくありません。年末年始は多少お休みするところはありますが、ゴールデンウイーク中やお盆休みも通常営業しているところが多いのです。
大型連休中は植毛クリニックの予約が取りづらくなります。前もって早めに予約を入れてください。
植毛本数が多くなればなるほど費用はかさんでしまいます。
植毛の相場は基本料金が200,000円から300,000円程度で、そこにプラスして1株(グラフト)あたり1,000円前後の費用が発生します。植毛本数が少なければ少ないほど、低い費用で済むわけです。
植毛の費用で大きな問題となるのは一度に高額な費用が発生する、というものです。例えばつき10,000円の発毛剤を10年間利用し続ければ120万円です。いきなり120万円かかれば大きな負担となりますが、1ヶ月あたりで10,000円ならなんとかなりますよね。
植毛に関しては上記した相場で3,000株植毛したとします。そうなると320万円から330万円が一気にかかってしまいます。大きな負担になる、ということがよく分かるのではありませんか?
そこで考えるべきは植毛本数が少なくすむ状態の時に対処してしまう、というものです。たとえばM字部分だけであれば、500株程度でも対処できます。500株であれば700,000円から800,000円の費用で済むわけです。
もちろんAGA(男性型脱毛症)は進行タイプの薄毛であり、植毛したとしても植毛した毛以外が薄くなることはあります。しかし残存している毛はフィナステリド錠(プロペシアやフィンペシアなど)を利用して維持していくことも可能なのです。
結果的には早く対処することで総合的にも安上がりになるので、なるべく薄毛の範囲が狭いうちに植毛で対処していくのがおすすめですよ。
【季節について】
季節に関しては神経質になることはありません。好きな季節を選んで植毛を行うべきです。
【タイミングについて】
傷の治り具合などを考えると、植毛後の過ごし方が極めて重要になります。なるべく安静な状態で過ごせるような期間を選んで施術を受けましょう。ダウンタイムは前述したように1週間程度なので、1週間程度安静に過ごせるような期間があればそこが狙い目です。
【費用から見たタイミングについて】
費用を抑えたいのであれば、初期の状態で植毛を実施しましょう。初期であれば植毛本数も少なく済むので、大きな費用が発生することもありません。残存して入り受けについては、プロペシアやミノキシジルなどの効果が認められている薬剤で対処して維持していけばよいのです。
もちろん進行してしまった場合には、財布どの植毛も可能です。ドナーがあれば植毛は出来るので、実際に2回から3回程度の植毛手術を受けている方もいますよ。