特に10代の子供はおしゃれに敏感な時期でもあります。髪型などにもこだわっているケースが多いわけですが、ふと髪の毛が薄いと感じて気にしてしまう方も少なくありません。
こちらでは植毛と子供について徹底解説します。そもそも学生などの未成年の子供は植毛を受けられるのでしょうか?また子供の薄毛への対処として自毛植毛は適しているのでしょうか?
髪の毛が薄いとなると、学校にも行きたくなくなってしまいますよね。学校で「ハゲ」といじられてしまうかもしれません。せっかくの休みの外出も憂鬱ですし、学校の体育の授業が特に嫌になってしまうでしょう。
10代の自分にとってどのような薄毛の解決方法があるのか知りたい、という方も要チェックです。
植毛に年齢制限はないので、子供や学生でも受けることができます。
植毛は外科的手術であり、影響をあたえるのは基本的に頭部のみです。手術を行うことによって全身に影響を与えるものではなく、危険性が低いとされており未成年の子供が受けても問題はありません。
一つだけ重要な事があります。植毛手術は比較的時間がかかるものです。植毛する本数にもよりますが、基本的には2時間から3時間以上は掛かることになります。メガセッション植毛(大量植毛)のケースでは、5時間から6時間かかってしまうこともあります。
最低限の条件として、手術に耐えられるだけの体力がある、ということが必須なのです。ですから幼児などに対してはおすすめできません。
実際に、小学生などの幼い子供が植毛を受けた事例はいくつもあります。たとえば頭部をやけどしてしまい、髪の毛が生えなくなってしまった少年に対して植毛手術を実施した例もあります。
理由は単純明快で、安全性が高いからです。
自分の髪の毛を自分に移植するわけです。自分の一部を利用することになるので、体が拒絶反応を起こすことはありません。植毛した部位が赤く腫れ上がるようなことも基本的にはないわけです。
子供の体に大きな負担を強いることがないからこそ、子供でもOKとされているわけです。
子供や学生は場合によってはおすすめな場合があります。それは、以下の通りです。
【植毛がおすすめなケース〜10代の子供〜】
学生などの若い方が薄毛になる原因は様々です。基本的に植毛は、「遺伝的な薄毛であり治るのが難しい男性型脱毛症」や「毛根が死んでしまって髪の毛が生えることがないような状況」になった場合であればおすすめ、といえます。
頭部を怪我して毛根が傷ついて髪の毛が生えなくなった場合には、自毛植毛の手術がおすすめです。毛根が機能しなくなっている状態であれば、植毛の他に自分の髪の毛が生えてくる可能性はありません。
問題となってくるのは男性型脱毛症です。男性型脱毛症は10代でも稀に発生するのですが、20代以降の薄毛の原因率と比較すると圧倒的に低いのが実情なのです。
大相撲で活躍しているエジプト出身の大砂嵐やマンチェスター・ユナイテッドで活躍するサッカー選手のウェイン・マーク・ルーニーは10代から男性型脱毛症を発症していたことでも知られています。
ですから10代の薄毛の原因として男性型脱毛症がないわけではありませんが、割合としては明らかに少ないのでドクターに判断してもらった上で施術を受けるか決めてください。
生まれつきおでこが広い、という方もいます。また毛根の数などにも少なからずさがあります。人によってはもともと頭頂部の密度が低い、というケースもあるのです。この場合は、どんな対策をしたとしても改善しません。髪の毛を伸ばして毛量でカバーするしかないでしょう。
生まれつきの薄毛という場合には他に対処がないので、植毛が選択肢に入ります。もともと髪の毛が生えていない部位に毛を移植したとしても、近くに毛細血管があれば毛母細胞が栄養を補給できるので髪の毛は生えてくるのです。
子供に植毛をおすすめできないケースが3つあります。以下に紹介するものは、けがや脱毛症が原因ではなく生活習慣などが原因なのでリスクを負って植毛するまえにやるべきことがあります。
とくに高校生くらいになってくると夜遊びをすることもあるでしょう。徹夜状態で学校に行った経験がある子供も少なくありません。実は睡眠不足と血行は大きく関わっています。
ストレスは睡眠によって解消されていく、といったメカニズムがあります。しかし睡眠不足になるとストレスが解消されません。さらにストレスには血管を収縮させる機能があるのです。
睡眠不足によってストレスが高まり、その結果血流が悪化して毛根に栄養が送られなくなります。髪の毛の原料が毛根に届かなくなり、髪の毛が細くなったり短い状態のまま抜けてしまったりするわけです。
こちらのケースは毛根自体が生きています。毛根を元気にしてあげればまた髪の毛は生えてくるので、植毛までする必要はありません。
特に受験シーズンは薄毛を発症しやすくなります。勉強で寝不足になりますし、受験のストレスまで重なってしまいます。受験シーズンの薄毛は、受験が終われば解消する可能性があるのでそれほど気にする必要はありません。
おしゃれに興味のある時期でもあるので、様々な髪型を楽しみたい、という方もいるでしょう。しかし髪型によって毛根に負担をかけると薄毛が発症しやすくなります。
機械性脱毛症(牽引性脱毛症)といった言葉もあるくらいで、たとえばいつも同じところで分け目をつけるとその分け目周辺だけが薄くなります。毛根がいつも同じ方向に引っ張られているので、弱くなって髪の毛が抜けやすくなってしまうのです。
極端な話になってしまいますが、アフリカには女性が生え際の毛をむしり取る、といった文化があります。何度も毛を抜くことで、次第に生えなくなっておでこがつるつるの状態になるのです。
もしもあなたが奇抜な髪型をしている場合には、まずは髪型を落ち着かせることから始めてください。毛根の状態が回復すれば、またたくましい髪の毛が生えてくるので、植毛で対処する必要はありません。
髪型にもう一つ関わってくるのが整髪料です。整髪料は髪の毛につけるものですが、大量に使っていると頭皮にも付いてしまいます。頭皮にとって整髪料は不要なものでもあり、刺激になってしまうこともあるのです。
頭皮をコーティングするような状態になってしまい、皮膚の菌のバランスを乱します。菌の大量繁殖を招くこともあり、頭皮環境が悪化します。炎症やフケなどを発生させてしまうのです。
頭皮環境の悪化は薄毛にも関わっており、頭皮に炎症やニキビがある方は要注意ですよ。こちらのケースも整髪料をやめたり、頭皮につかないように工夫したりすることで対応できます。植毛をするまでもありません。
シャンプーをしてから1時間から2時間しかたっていないのに、頭皮を触ると皮脂でベトベトしていませんか?
該当した方は脂性肌の可能性が極めて高いです。脂性肌は「髪型で毛根に負担をかけていませんか?整髪料を頭皮にまで付けていませんか?」で話した内容と少しかぶるのですが、実は頭皮環境の悪化を招きます。
そもそも皮脂は菌の餌となっています。皮脂自体は量のバランスが取れてさえいれば問題ありません。しかし皮脂が大量に分泌されると菌にとっては天国のようなもの。たくさん食べて、さらに繁殖を繰り返します。
頭皮が菌だらけとなってしまい、炎症やニキビの原因となってしまうのです。実は10代の子供の頭皮が脂性肌であるのは致し方ありません。
第2次成長期を迎え、ホルモンバランスが乱れてきます。男子であれば、男性ホルモンが大量に分泌されるのです。男性ホルモンには皮脂を大量に分泌する能力があり、思春期の子供が脂ぎっているのは仕方のないことなのです。ニキビが大量発生するのも、ホルモンバランスが変わることが原因です。
脂性肌による薄毛ですが、こちらも植毛による対処は適切ではありません。保湿対策をすることで、かえって皮脂が抑えられることもあります。ある程度年代が高くなればホルモンバランスも正常になり皮脂の量も安定してくるわけです。
脂性肌によって薄毛になった場合には、脂性肌を治せば薄毛は治るはずです。わざわざ大金をかけて植毛をする必要はありません。
人工毛植毛と自毛植毛は全く異なるものです。子供に限ったことではありませんが、人工毛植毛はリスクが高いことでも知られておりおすすめはできません。
特に子供の場合は免疫力が不安定であり、体力も大人と比べればありません。ちょっとしたことでも大きな問題に直面してしまうわけです。
自毛植毛であれば、自分の毛を植えるので体に対する負担は少ないです。しかし人工毛植毛は、体にとっては異物である人工毛を頭皮に植えるわけです。
免疫システムが稼働して、頭皮が炎症を起こしてしまいます。炎症をおこした部位から菌が侵入し、化膿してしまうこともあり、子供にとって薄毛への最善の対策方法とは言えない現実があるわけです。
費用の面にも問題があります。人工毛植毛は前述したように異物なので、一定期間で排除されます。人にもよりますが3年から5年程度で全部抜けてしまうのです。そうなると、くり返し定期的に植毛をしなければなりません。
考えてみましょう。10代の頃から人工毛植毛に手を出すと、トータルでいくらかかってしまうのでしょうか。これから何十年も植毛を繰り返さなければなりませんよね。一方で自毛植毛であれば、植毛して定着した毛はそのまま生え続けます。
「費用対効果が悪い人工毛植毛」「費用対効果が良い自毛植毛」との違いもあるわけです。
子供や学生が自毛植毛を受ける場合、年齢に合わせたメリットやデメリットがあるため確認しておきましょう。
【容姿に自信が持てる】
20代や30代の方にとってもハゲというのは心理的ダメージが大きいです。それが10代の未成年ということになると、お先真っ暗、といった感覚になってしまうででょう。
ヨーロッパでは薄毛の男性がモテる、といった文化もあります。しかし日本では「薄毛の男性=ダサい」となっているわけ。
薄毛のままで過ごすよりも、対策を立てて薄毛を解消してしまえば前向きに過ごせるわけです。特に若い時に薄毛に悩んで家にこもってしまう、というのはもったいないことです。薄毛を改善して自信を持って青春を謳歌しましょう。
【費用的な負担が少ない場合もある】
10代の薄毛の場合は、生え際だけであるとか分け目だけである、というケースが少なくありません。植毛本数によって費用が決まります。1株あたりの植毛単価の相場は1,000円です。基本料金が20万円程度かかります。
仮に300株を植毛した場合は、1,000円×300株+200,000円となり、あわせると500,000円となります。1,000株を植毛した場合は、1,000円×1,000株+200,000円となり、あわせると1,200,000円となります。
要は薄毛の初期に対処しておけば、費用は抑えられる、ということです。もちろん複数回の植毛をすることが前提であれば、完全に薄くなるのを待ってから一気に植毛をしたほうがお得です。
しかしツルツルだったのにいきなりフサフサになったら周りにびっくりされてしまいますよね。
【1度の施術で長期間状態を維持できる】
男性型脱毛症ですが、一気に禿げ上がるわけではありません。頭頂部や生え際などから徐々にはげあがる性質を持っているのです。人によっては10年から20年かけてゆっくりと薄くなっていきます。
10代の子供であれば、薄毛になったとしてもまだ初期の段階です。その時に植毛で手を打っておけば、長期間維持できます。2度目の施術が必要になることも多いですが、それまでにはかなりの時間が稼げるのです。
【子供にとっては費用負担が大きすぎる】
親御さんの力を借りなければ難しいでしょう。前述したように本数にもよりますが、植毛は少なくても数十万円の費用が発生します。高校生であればアルバイトもできますが、それでも賄うのは難しいです。
費用の面を考えると子供にとって植毛は遠い存在、と言っても過言ではありません。
【傷跡が目立つという新たなコンプレックスが生まれる】
学生時代など若い時には様々な髪型にチャレンジしたいですよね。しかし植毛をする場合には、後頭部や側頭部など採取部にどうしても傷跡ができてしまうのです。
傷跡は刈り上げると分かってしまうので、今後短髪は難しい状況になってしまいます。未成年の子供にとって新たなコンプレックスが生まれるということは、人生に大きな影響を与えることにもなりかねません。
残念ながらほとんどのクリニックで学生割引は実施していません。
そのTOMクリニックであったとしても、学生割引の詳しい内容はカウンセリングを受けなければ教えてもらえないのです。
費用の支払いが難しいので「どうしても割引を受けたい」という場合にはモニター割引を検討しましょう。多くのクリニックでモニター割引は実施しているのです。ただし部位の写真などを提供しなければなりません。「ホームページに写真を掲載されてもOK」という方はモニター割引も検討しましょう。