男性型脱毛症(AGA)とは、男性特有の髪の毛が薄くなる症状の事を言います。ただし、男性型脱毛症は一般的な病気として認定されてはいません。
そのためAGA治療については保険が適用されず大きな費用がかかってしまいます。男性型脱毛症(AGA)には薄毛になる進行の仕方に特徴があります。
女性は髪の毛が全体的に薄くなることが多いです。加齢などが原因なので、特に決まった部分が薄くなるということはありません。
男性型脱毛症の場合、局所的に薄くなることが一般的です。前頭部から頭頂部にかけて、逆に頭頂部から前頭部にかけて薄毛が進行していきます。
髪の毛には、根っこの毛を作っている部分に毛乳頭および毛母細胞というものがあり、その部分に対して男性ホルモンが悪い影響を与えてしまいます。
結果、そのホルモンが毛髪の成長を阻害し頭頂部や前頭部の薄毛の症状を起こすわけです。
影響を受けた髪の毛は細毛化します。さらに髪の毛の成長サイクルがストップして、結果的に産毛にしか成長できなくなります。
産毛状態で成長が止まってしまった髪の毛は、生えてきても細いため地肌が透けて見えた状態になります。
ただし男性型脱毛症は髪の毛全体に影響を与えるタイプのものではありません。個人差はありますが後頭部および側頭部は髪の毛が残る事になります。
部位によって男性ホルモンの影響を受けやすいか受けにくいかという違いがあります。前頭部や頭頂部の髪の毛の細胞は男性ホルモンの影響を受けやすい性質をもっているのです。
側頭部や後頭部はこの影響を受けにくいため髪の毛は維持されているわけです。
これらの性質を利用した薄毛の解決方法が、自毛植毛というものになります。
側頭部や後頭部の髪の毛は仮に男性型脱毛症になったとしても維持されるので、その髪の毛を薄くなってしまった前頭部や頭頂部に移植をしていくことになります。
まさに、男性型脱毛症の特性を生かした薄毛の解決方法と言えるでしょう。
この点は心配はありません。後頭部や側頭部の毛乳頭および毛母細胞は男性ホルモンの影響を受けにくいからです。どうでしょう‥周りに側頭部や後頭部が目立って薄い方っていませんよね。
ですから前頭部や頭頂部に移植した後も維持されます。植毛した髪の毛は男性ホルモンの影響を受けずに生え続けることが可能なわけです。
植毛は定着率が90パーセントや95パーセント以上ということが言われており、定着さえしてしまえば薄くなる心配はありません。
男性型脱毛症のもう一つの大きな解決法と言えるのがプロペシアという医薬品です。発毛剤として認可をされているもので、男性ホルモン自体を阻害する働きがあります。
ジヒドロテストステロン(DHT)が薄毛の原因ですが、プロペシアはこの部分にとても有効な薬です。一方でプロペシアにはいくつかの問題点があります。
プロペシアはジヒドロテストステロンすべての働きを制御できるわけではありません。一説では30パーセント弱の働きしか阻害できないということも言われています。残りの7割の影響は受け続けてしまうということになるのです。
薬の効果として、自毛植毛には以下のようなプラスの作用があります。
プロペシアはあくまで併用で、男性型脱毛症の治療にはやはり自毛植毛が最優先になるでしょう。
最近では自毛植毛とプロぺシアの両方をおすすめするクリニックが多くなっています。薬で現状の髪の毛を維持し、薄くなってしまったところは植毛で対処するといった治療方針を明確化しているクリニックもあります。