髪の毛が抜けてしまうショックロスや頭皮が凹んでしまうピットスカーが副作用の代表例になりますが、毛がカールする現象が表だって述べられる機会が多くありません。
植毛後の髪型に大きな影響を与える可能性もあるので、注意すべき副作用である事は指摘させてもらいます。
まだ研究段階とされ、なぜ植毛した毛がカールしやすいのか原因はよく分かっていません。ただ、専門家によりある程度の予想は立てられているので、そちらを解説します。
スリット(毛を植える時に作る頭皮の切れ込み)を深く入れ過ぎてしまい、毛を頭皮の奥に入れ過ぎてしまうと、毛の流れがおかしくなり、生えてきた毛がカールするといわれています。ドクターの技術力によって、発生する確率が変アップしてしまうとする説になります。
植毛する時は、毛根から頭皮までの距離は4ミリから5ミリ強の深さになるのが一般的です。それよりも深く入れ過ぎると、埋没毛といった別の症状を生む事もあるので注意してください。
傷跡に植毛するとカール現象が起こりやすいことから、血行が影響しているとの説もあります。毛にしっかりとした栄養がいきわたらないことで影響を与え、結果的にくせ毛のようになってしまうとの事です。
毛にはキューティクルといわれる髪の表面の組織があり、そちらが健康だと髪の毛は元気であり艶やかな髪になりますが、キューティクルに問題があると毛が軟弱になってしまいます。キューティクルが植毛時にダメージを受けると、くせ毛のようになってしまう可能性も指摘されています。
植毛して6カ月程度までは、毛がカールする確率が特に高くなります。生え際の毛に関しては目立つので、かなりカールしてしまっていると感じるケースも多いです。しかし、髪の毛がしっかりと定着し、毛に栄養が送られ始めると、どんどんとカールも収まってくることが確認されています。
カール現象が収まるまでの期間としては、“12カ月”が目安です。
それ以降もカールしているようであれば、その毛に限って言えば直る可能性はほとんどありません。
永久的にカールし続ける毛は、植毛した本数の約1パーセントから2パーセントです。総数としてはたいしたことはありませんが、部位によっては気になるものです(前頭部など)。
ちなみに毛がカールしても、それは植毛の失敗ではありません。10パーセントや20パーセントも残ってしまえば問題ですが、2パーセント程度までは許容範囲とされています。
植毛直後は定着率を下げてしまう可能性もあるので利用しないでください。手術をして1年から2年以上経ってから利用すべき対策方法です。
頭皮や毛に対する影響が出てしまう可能性もあるので、新たな薄毛のリスクを背負う可能性もあります。すでにAGA(男性型脱毛症)を発症している方は、残っている毛も弱くなっている可能性があるのであまりおすすめの対策法とは言えません。
カールした毛が目立たないようにすればいいのであれば、逆転の発想で髪の毛にパーマをかける方法もあります。特に女性の場合は、パーマをかけるのも一般的なので自然な対策法になります。
前述したように、植毛した毛がすべてカールするのではなく、その中で1パーセントから2パーセントの髪の毛だけ影響が出るわけです。カールした周辺に再度植毛することで、目立たなくすることは可能です。
あまりに高密度にしてしまうと新たな問題も出かねないので、植毛密度の説明を受けたうえで、実施するかを決めましょう。
植毛専門クリニックであればどこも技術があると思われがちですが、ドクター個人によっても得意・不得意があります。
スリットや埋め込みが苦手なドクターもいるので、なるべく優秀なドクターがそろっている専門クリニックを選びましょう。
口コミなどを参考にすると、腕の良い医者が多いクリニックも分かると思います。例えば、アイランドタワークリニックは、口コミ評価が高いクリニックの一つなのでおすすめですよ。
血行不良でも植毛した毛がカールする現象が起こるとされているので、頭皮の血行を良くするのも対策方法になります。定期的に運動するといった一般的な対策法もありますが、ミノキシジル(リアップ)を利用するのもおすすめです。
ミノキシジルは身体に一定の影響を与えるので副作用もありますが、発毛効果も認められており、カール対策と共に今後の薄毛を予防する目的で使うのも良いでしょう。
植毛に関係するおすすめ記事なので、気になった方はチェックしてみてください。