植毛の手術をうける時に必ず行われるものとして、血液検査があります。なぜ血液検査が行われるのか、といったことを不思議に思っている方もいるのではありませんか?
しかし植毛手術前に血液検査をするのは非常に大事なことだったのです。もしものときに役立ちます。
こちらでは植毛手術前になぜ血液検査が行われているのか、さらに血液検査と似たような遺伝子検査といったものも行われているのですが、そちらの内容についてもお話します。
植毛手術は、基本的に上記の二つを詳しく知るために実施されます。あなたの体の状態はどうなっているのか、さらに何らかの病気に感染していないか、といったことを確認しているのです。
貧血が起きていないのか、といったことが確認できます。
植毛手術は大量の出血はありませんが、頭皮に傷をつけることになるので一定の出血量があります。貧血の方が植毛手術を行ってしまうと、問題が発生するかもしれません。
血液検査では赤血球数の把握が出来ます。その数が一定量に届いていない場合には貧血である、といった判断ができるのです。ひどい貧血の場合には、手術が難しくなることもあります。
血液検査では、BNPと呼ばれるものを把握できます。脳性ナトリウム利尿ペプチドというものですが、心筋を保護するためにあるホルモンです。
BNPが関わっているものとして、「利尿作用」、「血管拡張作用」、「レニン・アルドステロン分泌抑制」、「交感神経抑制」、「心肥大抑制」といったものがあります。
BNPに関しては、心不全が重症化すると上昇するシステムとなっているので、もしも異常があれば手術どころではありません。正常値については、100pg/ミリリットル以下とされています。
食事に問題があったりお酒を飲み過ぎていたり、といった時にコテステロール値が上昇してし合います。実はコレステロール値の上昇は植毛手術にも大きな影響を与えてしまいます。
コテステロール値が高い状態が続いてしまうと、動脈硬化を引き起こしてしまう可能性が少なからず出てくるのです。植毛手術は出血を伴なうので、全く影響を与えないとは言い切れません。
上記の感染症の有無を血液検査から確認できます
植毛手術で使用される手術器具については使い回しされておらず、感染症に感染していたからといって院内感染を起こすわけではありません。しかし、問題は手術を行っている方たちです。
ドクターや看護師の安全のためにも感染症の検査を実施しています。
感染症にかかっているからといって手術が行えないわけではありません。感染症を確認することで、安全性の高い手術が実施できるのです。
基本料金に含まれていることがほとんどなので、別途支払う必要はありません。血液検査は植毛手術前にかならず実施されることなので、基本料金に全て含まれています。
仮に別途料金であったとしても、5,000円から10,000円程度に設定されていることがほとんどです。それほど高額ではありません。
植毛手術を受ける前には、必ずカウンセリングが行われます。そのカウンセリングの時に血液検査が実施されるのです。
【血液検査が行われるまでの流れ】
・カウンセリングのためにクリニックに訪問
↓
頭皮の状態や体の状態をドクターが診察
↓
カウンセラーが聞き取りを実施
↓
血液検査
↓
翌日以降に植毛手術が可能に
クリニックによって順番が前後する可能性あり
カウンセラーの説明をしっかりと聞いてから手術を受けるかどうかの判断ができます。ドクターやカウンセラーの説明を聞いて納得できなかった場合は血液検査を受けないで帰ることも可能です。
クリニックや混雑状況にもよりますが、基本的に120分(2時間以内)で終了するケースが多くなっています。
カウンセリングは、ある程度時間が空いている時に利用して下さい。
男性型脱毛症であるかを判断できます。
自毛植毛に関しては、基本的に男性型脱毛症に特化した手術方法です。他の脱毛症であった場合には、植毛をしたとしての高い効果が得られないかもしれません。
遺伝子検査を受けることで、より正確な薄毛の原因に迫ることが出来るのです。
男性ホルモンの影響を受けやすいのか、それとも受けにくいのか、といったところで判断しています。
男性ホルモンは毛根細胞の受容体に受け取られて、その細胞内に入って様々な影響を与えます。実は毛を太くする作用もあれば細くしてしまう作用もあるんですよ。
問題は男性ホルモンの受容体遺伝子の塩基配列といったものです。その塩基配列と呼ばれるものが繰り返し存在している部分があるのですが、その領域が短いと男性型脱毛症が発症しやすいことがわかっているのです。
塩基配列が短いかそれとも一般的であるかを遺伝子検査では確認しています。
一般的な血液検査と同じです。腕の静脈血を約2ミリリットル程度採取して検査を実施します。血を採取するだけなので、特に検査を受ける人が何かしなければならない、といったことはありません。血液検査の延長線上の検査です。
当日に結果が出ることはありません。クリニックによっても差がありますが、1ヶ月程度かかることもあります。植毛手術を受ける前に検査を受けたほうが効率的なので、余裕を持って申し込みを行いましょう。
植毛手術の基本料金には含まれていません。一般的な血液検査に関しては、基本料金に含まれているので別途支払う必要がありませんが、遺伝子検査を受ける時には費用が発生してしまうのです。
クリニック名 | 費用(税抜き) |
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メンズヘルスクリニック東京 | 19,000円 |
AACクリニック銀座 | 19,000円 |
脇坂クリニック | 19,000円 |
さかえクリニック | 20,000円 |
別途診察料5,000円(税抜き)がかかるクリニックもある
アンドロゲンレセプター遺伝子検査に関しては植毛クリニックというよりは、発毛クリニックなどで実施されているケースが多いです。検査だけに発毛クリニックを利用する、といった方法もあるので、自身の薄毛の原因を探りたい方はぜひ一度受けてみましょう。
【A群】と【B群】の二つの結果が示されます。
【A群】に関しては塩基配列の領域が短いと判断されるので、男性ホルモンに対する影響が強いと判断されます。男性型脱毛症が発症しやすい、といった結果となるのです。
【B群】に関しては塩基配列の領域が長いと判断されるので、男性ホルモンの影響は低いです。男性型脱毛症が発症する確率は少ない、と判断できるのです。
【A群】と判断されてしまった方については植毛手術が適当ですが、大きな問題もあります。植毛手術をした他の部位の薄毛が進行してしまう確率が高いのです。A群の場合は、植毛手術後には、フィナステリドなどの男性型脱毛症対策が必要になります。